太陽熱天国(と地獄)

太陽熱のすばらしさを実感しております。同時にその容赦なさに生気を搾り取られてもおります。

梅雨の合間を狙って浜津の家に引っ越したのが2ヶ月前。しばらくは、干しきれなかった畳は湿っぽく、収納スペースや家具が皆無だったせいであらゆるものが床に座っていました。

旧中学校からの放出品のおかげで玄関お茶できます
旧中学校からの放出品のおかげで玄関お茶できます

梅雨が明けて畳を干しなおし、大工ブレットによるテーブルやカウンターや棚、もらいもの掘り出し物が加わって、やっと少し暮らしやすくなったところです。

暮らしの中身はといいますと、太陽熱温水で入浴、太陽光に電気をもらい、炭火で地元野菜を調理、といった感じ。そう聞くとちょっと素敵な天然生活ですけれど、実際は洒落っ気とは縁遠い。が、楽しんではいます。

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ソーラー回線

お陽様の熱の有効利用といえば太陽熱温水器。ムカデ退治ができるくらいの熱湯が出ますが、こうも暑いとそんなに要らないのが夏の現実です。シャワーはなく、洗面器にお湯と水を溜めて被るキャンプスタイル(実は温水蛇口にはひねる部分もない)。電気は200wのソーラーパネル2枚とチャージコントローラー、パワーインバータと115ah12vのバッテリー2個を購入、独立電源を目指します。使用量を減らすのが第一と、冷蔵庫は50ℓ、電球はLEDに替えました。あとはトイレの換気扇と洗濯機、2台のノートパソコンくらいなので、今までの使用量から考えるとこれでまかなえるはず。だったのですが、バッテリーが思ったように蓄電してくれず、夜は九電に切り替えています。計算し直したり冷蔵庫や洗濯機の電力使用量を測ったりした結果、バッテリーが販売元で老朽化していたのではと疑っている電気屋ブレット。別の販売店からもう2台取り寄せて検証する予定です。

七輪台と真ん中のカウンタ、調味料棚が加わって使いよくなりました
七輪台と真ん中のカウンタ、調味料棚が加わって使いよくなりました

台所では、春に実家の上五島で焼いてきた炭が大活躍。というか調理は炭のみです。プロパンガスをタンクで買ってはいるのですが、とりあえず一台の七輪で。暑いしナマケモノだし炭は貴重なので、火を使った調理は一日1回か2回。作り置きしておいていろんなものを冷製・固めで頂きます。ただ、自分たちは良いが人様が来た時にちょっと申し訳ない思いをします。冷凍庫は実質なしなので、冷たい飲み物を出すことがままなりません。炭をおこすのも時間がかかるので、温かいものも冷たいものもすぐにできないのが玉に傷。一度にたくさん作るのも効率はいいけれど、この気温ではあまり保ちません。高温多湿、限られた冷蔵スペース、炭の節約などの枠内での台所作業。不便を楽しむ心持ちとちょっとの計画性が必須です。

それにしても暑い。わたしにとって8年ぶりの日本の夏ですが、今年は特に暑いようで二人とも発酵過多のパン生地のようにだれてます。猛暑によって岩盤のように堅くなった畑でのヤサイ栽培は匙投げ状態ですが、頂き物と朝市のおかげでおいしい地もの暮らしではあります。でも暑い。ズルして図書館なんかに避難したりしながらひたすら秋の到来を待っています。与えられた環境を受け入れ、名実ともに季節を楽しむおとなに成長する日も・・・

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