冬、そしてまた新年

小値賀2度目の冬です。かんころ餅と干し大根の季節。五島地方の名物かんころ餅は、かんころ(切り干しさつま芋)と米の餅を一緒に蒸してついたもの。かんころと餅の割合や砂糖の量は家ごとに変わります。小値賀では胡麻と生姜が必ず入りますが、上五島ではまちまち。たくさんついて親戚や友人に贈る習慣も、小値賀ではまだ健在です。大島の徳蔵さんちは十蒸篭、その数140本。次々蒸し上がってくるのを機械に通し、両手でこねてナマコ型に作っていきます。

箱に詰める量はこんなもんじゃないですが・・・
箱に詰める量はこんなもんじゃないですが・・・

この日は私、カメラを忘れました。ほかほか湯気の上がる蒸篭や、その周りで焼酎片手に干しイカをあぶるおじさんたち、ずらり並んだかんころ餅の様子なんかをお見せできなくて残念。でも、蒸し芋に生姜と胡麻が混ざった匂いや、大島弁のおしゃべりもお届けできないので諦めます。かんころ餅が終わったら、年末のお歳暮の用意。餅を10本15本、干し大根、炒りピーナッツなどを箱に詰めて送ってしまって、やっとほっとするそうです。この1年それらを作る過程を見てきた身としては、その豪華さと重み(なんせかんころ餅は1本450g)に唸ってしまいます。

人参も大根も蕪も、上から下までおいしいです
人参も大根も蕪も、上から下までおいしいです

年末から帰った上五島の山奥でもお歳暮の準備中。こっちは島内の人に向けて野菜そのものを贈ります。痩せた土地でも、有機物をもらってゆっくり育った野菜はほんとうに味がある。この山は今、鹿や猪の食害がひどく、下草も低木も木の幹も食べ尽くされてしまって殺伐としています。そんなわけで、鮮やかな野菜の色はひときわみずみずしく映りました。

丸めるのは早さが勝負ですが、食べるのも大事
丸めるのは早さが勝負ですが、食べるのも大事

餅つきは30日。小雨が降る中、少年達も加わって白餅と玄米餅をぺったんぺったんついていきます。ついでにかんころ餅も杵つきで。うちのかんころは大半がカラスのお腹に納まってしまったので、ほんの少しでしたが、機械つきとは違う少し粗くておいしいのが出来ました。

たった1.5kgのかんころなので、小さく丸めました
たった1.5kgのかんころなので、小さく丸めました

大晦日にすったもんだのお節作りをして、迎えたお正月は穏やかな小春日和。さんざん食べて飲んだ後は、あまりの天気に2日から麦の中耕です。真夏あんなにうらめしかった太陽がこんなに気持ちいいなんて。人間の自分勝手さは季節を楽しむ種だとおもう、自然をコントロールしようとするまでは、ですけど。

空けてる間に家がイタチやネズミの巣窟になってやしないか、とビクビクしながら戻った浜津の家。そのへんは杞憂でしたが、さむーい。陽が当たらず隙間は多く、空間が無駄に広い。できるだけ化石燃料や原発に頼らずエネルギー自給を、といいつつその工夫も間に合わないままです。気分だけは寒さに備えて臨戦態勢ですが、実際の対策はとっても原始的。走り回ったりサカダチしたりで体を温め、ダウンを着込んで調理する火で暖をとります。

暑いだ寒いだ文句たらたらですが、文字通り季節を肌で感じる暮らしは結構満足できます。風邪もひきにくい気がする。去年からこっち、この国の権力者たちの暴挙には腹が立ってたまりませんが、そこら辺の怒りを寒さ対策に役立てようかと企みます。足元を固めて強い体を作って、揺さぶられても折れないようにしたいものです。

この後、お湯を沸かして湯たんぽ入れたらもう布団に潜り込むのです
この後、お湯を沸かして湯たんぽ入れたらもう布団に潜り込むのです

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